サイバーエージェントの藤田社長が日経電子版で掲載している「藤田晋氏の経営者ブログ」にて退職希望者に激怒した内容の記事に関して炎上しております。
先日、とある若い社員が、突然サイバーエージェントを辞めたいと言って有給消化に入ったという話を聞き、私は「激怒」しました。「社長が怒っている」という噂が社内に拡散するよう、意図的に怒りました。
社員数が3000人を超えた今、社員が辞めることなど日常茶飯事であり、もちろん通常はいちいち怒ったりしません。仲間が減ることは残念だと思いつつ、黙って手続きを進め、気持ち良く送り出すことにしています。ではなぜ…
有料版なので引用しませんが、内容としては若手社員が以前1億円の損害を与えた失敗をしたが、セカンドチャンスとして任せていたプロジェクトを突然放り投げ、さらに転職が競合からの引き抜きだったということで、激怒したという内容。
これに対してこの若手社員が無責任だろという声の一方で、はてなブックマークではTwitter上では批判する声のほうが多いようです。
めいろま氏も。
自分がサイバーエージェントのコンプライアンス、リスク管理、法務、人事担当なら藤田社長の例の記事を日経に掲載することは阻止しただろう。英だったらリスクが高すぎるのであんな記事を乗せることはできない。非常識どころか頭が平気かどうか疑われてしまう。
— めいろま (@May_Roma) 2014, 10月 3
BLOGOSではかさこ氏が。
なぜこの社員はプロジェクトを放り出し辞めてしまったのだろう。ようは経営者にも企業にも魅力がなかったからだ。引き抜きの会社の方が魅力的と判断したか らだ。もっといえば、こんなことで社内だけでなく、社外のメディアを使って罵倒するような経営者だから、会社を辞めて正解だったと思っているのではない か。
まるでふられた彼女に対する恨み節を切々と語る記事だけど、そもそも「億単位の失敗をしたのにセカンドチャンスを与えてやった」と恩着せがましく思っているのは経営者だけであって、当の社員はそんなこと、まったく思っていないのかもしれない。だから辞める。
そして、やまもといちろう氏もブログ上にて言及。
まあ億単位の損害出してごめんなさいして再起用された小僧が他から引き抜かれていったら経営者として怒るのは当たり前っちゃ当たり前ですね。そりゃ 人の上に立つ人間として、そういう不愉快な事態というのはたくさんあります。私だって壁のひとつも殴りたくなるような事案はそれなりに経験してきました し。
それを言えちゃう藤田さんというのは正直者だと思うんですよね。普通、恥ずかしくて表には書かないし、言わないわけですよ。腹の中は煮えくり返っ ていても、目をかけた部下が他所に引き抜かれたり理不尽に退職希望をしてきたとき、社内に対して何食わぬ顔で「知ってた」と言えてこそ核ミサイルが出たり 入ったりできる規模のアヌスだと思うんですよね。せいぜい社内の部下や秘書や愛人にくだを巻く程度で、外面は「しょうがないね」と肩をすくめて見せるのが かっこいい大人だということで。
しかし、藤田さんは違います。タイトルからして激怒した理由ですよ。もうね、めっちゃ怒ってるじゃないですか。これは画期的です。彼の周辺には誰 も「お前の見る目がなかったんだから諦めろ」とアイスバケツを被せてやるALS救済精神に優れたイケメンや美女はいなかったのでありましょうか。「藤田さ ん、部下に騙されたんですね! かわいそう」とか超高速ゴマ擦りマシーンみたいなのしか周囲にいないのかもしれないし、「大変だったね」と誰かに慰めて欲 しくて書いたんだと邪推されるのもこの文面では仕方がないと思います。
さらにやまもといちろう氏は退職した人物の事情を掴んだようで、藤田氏にツイートで切り込み。
ひょんなことから、そのサイバーエージェントに億単位の損害を与えた後引き抜かれたとされるヒトの側の事情を知るに至る
— やまもといちろう (@kirik) 2014, 10月 3
@susumu_fujita 本件記事ですが、貴社内部や関係者の方のお話を総合すると、複数の人物が事業の失敗に関わっており、本人だけの問題とは到底いえないということで、内容が食い違っているようです。
— やまもといちろう (@kirik) 2014, 10月 3
@susumu_fujita また、その事業の推進には藤田さまがGOを出され、人選についても貴殿のご判断で推進されたとのことですが、事実関係はどうなのでしょうか。差し支えなければぜひ取材させていただきたく思っております。よろしくお願い申し上げます。
— やまもといちろう (@kirik) 2014, 10月 3
これに対して藤田氏は返答してませんが、やまもといちろう氏の掴んだ情報だと記事と実際の内容に食い違いの可能性があるようです。
藤田氏が今回の件に対してどう対応するのか注目です。